前回の為替介入後、さらに円高ドル安が進行
7月末から8月初めに為替介入が行われ、円高が進行しました。その際の私のトラリピ運用については以前の記事で公開しましたが、当時ドル円は159円台でした。
その後9月に入りドル円は一時153円を割り、7月高値からは10円以上、9月第一週だけでも7円以上の円高となりました。
ここまで円高が進行すると、「トラリピはどうなったのか?」「含み損の状況は?」と気になる方もいると思います。
そこで今回は、私のトラリピ運用が今どうなっているか、特に9月に入ってからの状況を中心に確認していきたいと思います。
現在の4通貨ペアの状況
| トラリピ戦略 | 前回からの変化 | 約定回数 | |
| ドル円 | 買 | 下落 | 新規8回、決済2回 |
| ドルシンガ | 買 | 下落 | 新規2回 |
| ドルカナ | 買 | 横這い | 新規3回、決済2回 |
| ユロポン | 売 | 横這い | 新規1回 |
※集計は9月1日以降の約定状況が対象です。
以前の記事でも書きましたが、私のトラリピ戦略は「ややドル買い偏重」の傾向にあります。具体的にはドル円の買いは「ドル買い」ですが、ドルシンガやドルカナの買いも基本的にはドルを買うポジションです。
このため、ドルが売られる局面では、通貨ペアを分散していても同じ方向に影響を受ける可能性があります。
今回の円高局面は、言い換えれば「ドル売り・円買い」であり私のトラリピ戦略には決して有利な相場環境ではありません。
ただ実際は、通貨ペアにより値動きや影響度にはかなり違いがありました。
各通貨ペアの動きはどうだった?
ドル円
最も大きく影響を受けたのがドル円です。
円高が進行したことでドル円は大きく下落し、9月に入ってから新規約定が8回成立しました。
買いトラリピなので、相場が下落すると新しいポジションが次々と成立します。
一方、下落途中で短期的な反発もあったため、決済約定も2回成立しました。
つまり、今回の円高局面では、「下落することで新規ポジションが増える一方、反発局面では一部が決済される」という、買いトラリピらしい動きになっています。
ただし、ドル円の下落が続けば、それだけ保有ポジションや含み損も増えていきます。
ドルシンガ
ドルシンガも下落しましたが、ドル円ほどの大きな値動きにはならず、新規約定は2回でした。
ドルを買うトラリピという点ではドル円と共通していますが、通貨ペアが違うことで値動きの大きさには違いがあります。
今回の局面では、ドルシンガもドル円と同じ方向に動いたものの、その影響はドル円ほど大きくありませんでした。
ドルカナ
ドルカナは、今回の4通貨ペアの中では比較的特徴的な動きとなりました。
一時的に下落したことで新規約定が3回成立しましたが、その後反発したことで決済約定も2回成立しています。
そのため、9月以降を大きく見ると、横ばいに近い動きとなりました。
同じ「ドル買い」のポジションでも、相手通貨が変われば値動きは大きく異なることが分かります。
ユロポン
ユロポンについては、ドル円とは異なる値動きとなりました。
9月に入ってから新規約定が1回成立していますが、ドル円のような大きな動きはありませんでした。
ユロポンは「ユーロ売り・ポンド買い」のトラリピなので、ドル円の円高・ドル安とは直接同じ方向に動く通貨ペアではありません。
今回も、ドル円とは異なる値動きをすることで、結果的にポートフォリオ全体への影響を分散する役割を果たしていると感じました。
改めて見えた「ドル買い偏重」の課題
今回の値動きを見て、改めて感じたのが「ドル買いに偏っている」という私のトラリピポートフォリオの課題です。
ドルカナは同じ北米通貨ということもあり概ね横這いの動きでしたが、ドルシンガはドル円と同じように下落しました。
もちろん値動きの大きさは異なりますが、ドル買いという共通要因があるため、ドル円・ドルシンガ・ドルカナが同時に不利な方向へ動く可能性があります。
その意味では、今回の円高局面では、複数の通貨ペアに分散しているからといって、必ずしも十分な分散効果を発揮できる訳ではないことを実感しました。
その意味では、今回の円高局面では、複数の通貨ペアに分散しているからといって、必ずしも十分な分散効果が得られるわけではないことを実感しました。
一方で、4通貨ペアの値動きが完全に同じだったわけではありません。
ドル円が大きく下落する一方、ドルカナは比較的早く反発し、ユロポンも異なる値動きとなりました。
そのため、「通貨ペアを増やせば必ず安全になる」のではなく、「異なる値動きをする通貨ペアを組み合わせることが重要」ということを、今回の相場から改めて学びました。
ドルが更に下落しても大丈夫なのか?
今回、特に注意して見ていたのがドル円です。
9月に入ってからのドル円は、それまでサポートされていた155円台を明確に割り込み、買いトラリピのポジションが増える展開となりました。
買いトラリピにとっては、相場が下落すると新規ポジションが増えるため、含み損も拡大しやすくなります。
ただ、私は日頃から相場が大きく動いた場合を想定してシミュレーションを行っています。
そのため、今回の153円台までの下落については、現時点でロスカットを心配するような状況にはなっていません。
とはいえ、相場がさらに下落すれば、当然ながらポジションや含み損は増えていきますので、改めて資金管理とリスク管理の重要性を感じています。
今後のトラリピ運用の方向性は?
今回は円高進行と言っても、想定レンジの範囲内で動いていますので、トラリピ戦略を変更するつもりはありません。
この後、ドル円が150円を割った場合は、相場状況をレポート等で確認しながら、シミュレーションで資金余力を確認のうえ、買いトラリピを追加設定することも検討したいと思います。
一方、ドル買い偏重の傾向は今回も痛感したところであり、今後、新たに通貨ペアを増やす際には、なるべくドル買いにならないような通貨ペア、例えばNOK/SEK(ノルウェー/スウェーデン)やAUD/USD(豪ドル/米ドル)の買いなどを候補として検討していきたいと思います。
特にAUD/USDの買いトラリピであれば、「豪ドル買い・米ドル売り」となるため、現在のドル買い偏重をある程度緩和できる可能性があります。
最後に
今回の円高局面では、ドル円が大きく下落したことで、私の買いトラリピでも新規ポジションが増加しました。
一方で、ドルシンガ、ドルカナ、ユロポンでは、それぞれ異なる値動きとなりました。
今回の運用結果から改めて感じたのは、「複数の通貨ペアに分散することは重要だが、単純に通貨ペアを増やせばよいわけではない」ということです。
特に私の場合は、ドル円・ドルシンガ・ドルカナと3つのドル買いポジションを持っているため、ドルが大きく売られる局面では、複数のポジションが同時に影響を受ける可能性があります。これは今後改善していきたいポイントです。
FX取引とトラリピ運用を20年間続けてきた経験から、私はトラリピでは「利益を最大化すること」だけではなく、「大きな相場変動が起きても運用を継続できること」が重要だと考えています。
短期的な値動きに一喜一憂するのではなく、資金管理とリスク管理を行いながら、長期的な視点で運用を続けていきたいと思います。
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